仏教のみ教えは果てしなく広くて深いのですが、
一番の根幹は「慈悲」と「平等」です。
世界を見渡して、仏教国だけが
「敵も味方もなく」「心から優しく」あろうとしています。
それぞれの宗教に素晴らしさはありますが、
この「慈悲」と「平等」を徹底している点は、
ほかの宗教が追い付けない部分ではないでしょうか。
そしてその背景の哲学こそが「ご縁」です。
世の中に偶然はなく、出会いを大切にする。
立場がかわれば誰もが相手と同じふるまいをしてしまうかもしれない。
そんな、万人への共感と思いやりの心を育んでくれたのが
「仏教」なのです。
仏教は今から約2500年前にインドで生まれました。
シャカ族の王子として生まれた
ゴータマ・シッダールタという方が
世の無常を感じ、
全てを捨てて出家修行し、
最後にたどり着いたのが「覚り」であり、
迷いの煩悩をすべて燃やし尽くして
「仏」となられた道すじこそが「仏教」なのです。
「覚り」に至るためには「おこない」を制御し(戒め)、
「こころ」を制御して鎮め(禅定/瞑想)なければなりません。
そうして身も心も静まり、
研ぎ澄まされて清らかになっていった果てに
「智慧」が輝きだし、
やがて「覚り」に至ると言われています。
仏教のみ教えは無数にあり、
すべてを身につけることは到底できません。
高い山の山頂に登るのに、
全ての登山道を通る必要がないのと一緒です。
ある人は戒めを徹底し、
ある人は瞑想に打ち込み、
またある人は仏様と一体になろうと工夫し…